モロッコの内務省が同国内部にIS(ISIL)の細胞が出来ていることを確認し公表した。それによれば、モロッコの北部の街メリラが、武器の隠匿場所であり、南部のアガデールにも隠匿されていようだ。
これらの武器はスペインから入っているようで、スペイン政府もモロッコ政府と協力して、調査を進めている。しかし、ヨーロッパ諸国とモロッコ内部のIS(ISIL)メンバーや、シンパの連携があることから、事はそう簡単ではないようだ。
モロッコでは既に、『極西マグレブ・イスラム国』が誕生しており、この組織はIS(ISIL)に対し、バイア(宣誓と追従)を行っている。また彼らはユーセフ・ターシフィーンとも名乗っている。
しかし、モロッコのこの組織のメンバーは、まだシリアやイラクでの実戦には、参加していないようだ。しかし、リビアには訓練基地があることから、近い将来には勇敢な戦士が、登場するということではないか。
また、今回のチュニジア・テロでも明らかになったように、国内が分裂し、戦闘が続いているリビアには、IS(ISIL) の訓練基地が複数あり、そこで訓練を積んだ者が、今回のテロに及んだ、とチュニジア政府は発表している。
つまり、いまではモロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビアの間には、国境が無くなったような状態にあり、テロリストは自由に行き来している、ということであろう。
そのことに加え、マリやニジェール、ウガンダなどのイスラム原理主義者が、このマグレブ圏のイスラム原理主義テロリストと連携しており、武器の入手はいたって簡単なのだ。
チュニジアのテロだけではなく、以前アルジェリアで起こったテロでも、テロリストがリビアから入っていたことが、明らかになっている。今後、日本人が仕事や観光目的で、これらの国々に向かう場合は、まさに『自己責任』を認識し、『死を覚悟して』出かけるべきであろう。