『ヨーロッパはIS(ISIL)で一杯になる??』

2015年3月11日

 

 フランスのマニエル・ファルス首相は、今年末までには、1万人を超えるヨーロッパ人が、IS(ISIL)に参加すると警告した。フランスのル・モンド紙やテレビも、同様の報道をしている。

 イギリスのサンデー・テレグラフ紙も同様に、警告の記事を掲載している。イギリスの情報部は、シリアやイラクで戦闘に参加しているIS(ISIL)のメンバーが700人、帰国している者が320人もいると報告している。

 イギリスの政府が発表した公式数字では、出国した者が500人、帰国した者が250人だということだ。

 現在、シリアとイラクでIS(ISIL)のジハーデストとして、戦闘に参加している者の数が、今年の夏までには5000人に増えるだろう、と見積もられている。

 そのなかで、フランスからの参加氏は、既に1400人を超えており、彼らはシリアとイラク双方で、戦闘に参加しているということだ。そして、そのなかで90人が戦死している、と伝えられている。

 フランス人以外には、オランダ人、デンマーク人、ベルギー人、イギリス人が戦闘に加わっている。フランスではジハードへの参加が、今後激増すると見られているが、それは、フランスにおける北アフリカ人を始めとする、外来帰化人やその子弟が多いためであり、社会的に差別がきついことによろう。

 さてそこで問題になるのは、外国からシリアやイラクに向かい、IS(ISIL)の戦闘集団に参加する者たちは、どのようなルートでたどり着くのか、ということだ。それは、今までと同じように、トルコを経由してであろうと思われる。

 つまり、国際的にいろんな意見が飛び交うなかで、トルコは間接的にではあるが、いまだにIS(ISIL)の活動を支援している、ということにはならないのか。トルコが水際作戦で、外国人のIS(ISIL)参加を阻止しているというのは、実はごく一部なのかもしれない。

トルコは観光立国でもあることから、外国人の入国を阻止することは、極めて難しいと思われる。IS(ISIL)に参加する者であるか否かの判断を、どうつけているのか不思議だ。