昨日(発言は2月11日か)、イランのプレス・テレビが報じたところによれば、IS(ISIL)は終わりの時を迎えるということだ。これは革命防衛隊のコドス部隊司令官、カーセム・ソレイマニ氏が語ったものだ。
彼の語るところによれば、シリア軍とレバノンのヘズブラ軍が健闘し、IS(ISIL)は追い込まれているということだ、例えば、ダマスカスの60キロ南にあるデール・ルアダス市は、すでにシリア軍の手で落とされているし、デール・マケルやテル・アルアロウスなども、陥落一歩手前だということだ。
この時期(発言は2月12日か)に、アメリカからもIS(ISIL)の終わりを予測する発言が、飛び出してきている。それはオバマ大統領の発言だ。彼は『今ではIS(ISIL)は防衛に回り、拠点の多くを失っている。』ということだ。彼によれば、アメリカが呼び掛けてできた有志連合による空爆が、相当のダメージをIS(ISIL)側に、もたらしているらしい。
敵対関係にあるイランとアメリカが、ほぼ時を同じくして、IS(ISIL)の敗色が濃くなったことを伝えたのには、何か意味があるのだろうか。あるいは単純に、そこまでIS(ISIL)が追い込まれたということか。
あるいは、IS(ISIL)はすでにシリアやイラクから、撤退することを計画し、その準備に取り掛かっているのかもしれない。最近では、リビアでコプト教徒21人が、IS(ISIL)によって人質にされたという情報が、伝わってきている。
加えて、トルコでもIS(ISIL)が爆弾テロを、計画中だという情報が伝わってきている、IS(ISIL)は西側の軍、警察、公共施設などに対する、一匹狼のテロを奨励するメッセージを流している。
つまり、IS(ISIL)にすれば戦場は、すでにシリアやイラクから、他の場所に移った、ということではないのか。IS(ISIL)を囲む状況は変わり、舞台も変わるということであろうか。