エジプトのシーシ大統領はスエズ運河に並ぶ、もう一本のスエズ運河を建設することで運河の通過料収入が3倍から5倍に増やすことを見込んで、第二スエズ運河の建設を決定した。しかも、その建設期間は当初の5年から、1年以内にすることになった、
現在ある運河からの収入は、年間で50億ドル程度であり、エジプトにとっては観光収入、外国からの出稼ぎ者の送金などと並ぶ、主要な収入源となっている。
今回のシーシ大統領の発案は素晴らしいものではあるが、民間のコンサルタント会社はそうは見ていない。多分い官僚的な悪弊がこの素晴らしいプロジェクトなしを引っ張っているとみなしているようだ。
国際的に知られるエジプトのダール・ル・ハンダサ者のヤヒヤ・ザキ氏は、官僚機構の弊害の改善と、法の改正を急がなければならないと助言している。確かにエジプトに言って何か手続きをしようとすると、非常に複雑で時間がかかることに、うんざりする。
こうした官僚システムを変えなければせっかくの新計画が足を引っ張られてしまうということだ。
今回の第二スエズ計画では運河の両眼をタンク的に開発することが重要なポイントになっている。国際会議場、ホテル、倉庫群、工場などを誘致するつもりなのだ。そのためには、こうした進出してくる企業に対し、もっとスムーズなサービスが、行われなければならない、ということであろう。
そのためには運河両岸緒地帯を、完全に様相を変えるよう、この両岸を経済地域に変革しなければならないということになる。たとえば水、電気、ガスの供給は当然であろうし、電話インターネット回線も整備際なければなるまい。しかもそれらは最も進んだ技術のものにすべきであろう。
ヤヒヤ・ザキ氏に言わせると、現在の政府の計画は消極的だとし、全体を現在の規模から250~300平方キロに、拡大すべきだと語っている。そうすることによって世界中から投資を呼び込むことが出来るということだ。
シーシ大統領が言い出した第二スエズ運河プロジェクトは、ヤヒヤ・ザキ氏らの提案で、今のものよりも拡大していく、可能性が出てきたのではないか。そうすることによって、今回の計画はドバイその他の、国際的なハブ港を凌駕していけよう。エジプトの国土は広大であり、人口は8600万人(実質は1億人を超えているといわれている)と多いのだから、十分にそれに耐えられるだろう。