『IS(ISIL)のブログがインドで大反響』

2014年12月13日

 

 インドのチャンネル4が報じたところによれば、いまインドではメヘデイという仮名の人物の発出する、ブログが大反響を呼んでいるということだ。

 このブログへのアクセス件数は18000人だということだ。IS(ISIL)に関するニュースを英語で伝えているのは、このブログだけであるだけに、貴重な情報源となっている。

このブログはもっぱら、IS(ISIL)の活動を、報告しているということだ。IS(ISIL)がシリアやイラクで、どのような活動をしているかを、伝えているということだ。そして、IS(ISIL)の戦闘状況を伝えると同時に、戦闘で死亡したIS(ISIL)の戦士を、シャヒード(聖戦の戦死者)として称えてもいる。

そしてこのブロガーは、IS(ISIL)への参加を呼びかけている点だ。彼自身については家族的な事情から、それが出来ないでいるということだ。家族を養わなければならない、ということであろうか。

こうしてこの情報を読んでいると、何処にでもいるIS(ISIL)支持者のように思えるのだが、そうではないのではないか。実はこのブログの裏には、本格的な体制が、出来上がっているのではないか。

つまり、IS(ISIL)側からコンスタントに情報が伝えられ、それがタイムリーにインドで、流されているということだ。

一説によれば、インドには25千万人ほどの、イスラム教徒がいるようだが、そのイスラム教徒の富裕で、インテリな層に働きかけるということは、しかるべき成果を、将来には生み出すことが予測される。

インドのイスラム教徒の中に、IS(ISIL)と呼応する人たちを集め、それが組織化して行き、その組織がインドと周辺諸国で、IS(ISIL)と呼応した武力闘争を、展開していくということだ。

そのターゲットはインドであるかもしれないが、ミャンマーやパキスタンであるかもしれない。しかし、一番懸念されるのは中国の西部、新疆ウイグル地区との関連だ。

中国政府は最近、中国のイスラム教徒女性に対して、公共の場でのニカーブ(顔を隠すスカーフのようなもの)を禁止することを決めているし、イスラム教徒と中国軍や治安部隊との間では、おりおり武力衝突が起こっている。

IS(ISIL)にしてみれば、イスラム世界に対して、中国のイスラム教徒を、中国政府の弾圧から解放する、という大義名分が成立する、ということであろうか。