トルコのエルドアン大統領が、アメリカに関連する、とんでもない秘密を、暴露しかけている。それは、彼がエストニアから帰国する飛行機の中でトルコ人ジャーナリストに語ったものだ。そのことが原因で今後、トルコとアメリカとの関係を、ますます悪化させていくことが予測される。
エルドアン大統領は今回受け入れた、イラク・クルド自治政府のペシュメルガ軍の兵士を、シリアのコバネに送ることについて、アメリカやコバネのPYDの立場を暴露したのだ。その暴露話によれば、PYDはペシュメルガ軍を当初受け入れることを希望しておらず、あくまでも武器の供与だけを、望んでいたというのだ。
しかし、イラク・クルド自治政府は武器の供与はせずに、武器を携帯したペシュメルガ軍の派兵だけを、受け入れたというこのようだ。だがそれは、コバネのPYDにとっては、彼らの秘密計画が暴露されることと、多数のペシュメルガ軍が派兵された場合、コバネがペシュメルガ軍によって牛耳られ、PYDの権限は失われてしまうということだ。
イラク・クルド自治政府は2000人の兵士を、コバネに送ると言ったが、PYDは最終的に155人にしてほしいと言ったようだ。エルドアン首相に言わせると、その155人ですら、PYDには歓迎できない、人数だということのようだ。
アメリカ政府にペシュメルガの派兵を打ち明けたところ、オバマ大統領はコバネのクルド人が、2~3日分の武器しか持っていないので、武器を送って欲しい、ペシュメルガ軍の派兵は必要ない、と言ったというのだ。
エルドアン大統領に言わせると、そもそもこれまでのIS(ISIL)と、アメリカの関係を見れば、幾つもの疑問が明らかになってくるというのだ。彼はアイン・アラブが、何時の間にかコバネという、クルド語の名前に変わっている。エルビルがIS(ISIL)の手に落ちた時、そこでは何が起こったのか、極めて危険な状態になったではないか。
それはシリアのイドリブの場合もそうだ。エルビルがIS(ISIL)の手に落ちていたら、どうなっていたと思うか、考えてみろと語っている。モースルがIS(ISIL)の手に落ちた時、モースルはどうなったのかを考えてみろ。モースルをIS(ISIL)が離れた時、大量のアメリカ製武器があったではないか。
コバネのPYDには壮大な陰謀を企てる力などない。何者かがコバネのPYDの背後で、計画を立て実行させているのだ。その秘密がばれることを恐れて、コバネのクルドはFSAの参戦もペシュメルガの派兵も。受け入れたくなかったのだ。
このエルドアン大統領の話を、どこまで信用するかは、読者の判断に任せよう。他方で、エルドアン大統領について、つい最近になって虚言癖、尊大癖という精神病にかかっていると、側近が漏らしたという情報もある。