核に関する二つの不安』

2014年7月12日

 

 中東では核に関する、二つの不安が沸いてきている。そうは言っても、この不安は私だけが抱いていることなのかもしれないので、断定はしかねるのだが。

 第一の核に関する不安は、ガザ地区のハマースが放ったロケット弾が、イスラエル南部にあるデモナ原発の近くに着弾した、というニュースだ。3発のロケット弾がガザ地区から発射され、1発はアイアンドームのミサイルで打ち落とされたが、残りの2発はデモナ原発の近くに、着弾したというのだ。

 もし、ハマースが発射したロケット弾が、デモナの原発に命中していたら、どうなったことであろうか。もちろん、原発は頑丈に作られており、少量の爆薬を積んだロケット弾では、壊せなかったろうということも考えられる。

 しかし、そうとばかりは言い切れないのではないか。なぜならば、ハマースが発射するロケット弾やミサイルは、飛距離をだいぶ伸ばしており、テルアビブやエルサレムにも、届いているのだ。しかもそれだけではなく、イスラエルの北のハイファ市までも、届くとハマースは豪語しだしているのだ。

 つまり、ハマースは真剣にデモナ攻撃を考えている、ということではないのか。そして、もし命中していれば原発は爆発し、多くの放射能が周辺に散乱するだけではなく、偏西風に乗ってアラビア湾岸諸国にも、届いていたかもしれない。

 もう一つの核に関する不安は、イラクで起こったことだ。イラクで猛威を振るっているISIL(イラク・レバント・イスラム国家組織)が・イラクのモースルにある大学の研究所を襲撃し、そこにあったウラニューム40キロを、手にしたというニュースだ。

 このことに関して、アメリカ政府は40キロのウラニュームは、兵器になり得ないので、心配は無いと語っているが、イラク政府筋は兵器にもなりうるものだ、と不安を述べている。どちらが正しい判断なのかは分からない。

 しかし、素人目に分かることは、ウラニュームがISILによって持ち出され、あちこちにばら撒かれるようなことになれば、それからは放射能が、発生するということではないのか。

 以前、ブラジルだったと思うが、光を発する物体が珍しいということで、それを自宅に持ち帰った人たちが、放射能被爆をしたという話があった。つまり、その発行物体は核関連のものだったということだ。

 イラクのモースル大学から持ちだされたウラニュームが、全く危険ではないということを、どう証明してくれるのだろうか。早急に対応をすべきことではないのか、それは被爆国日本が率先して、やるべきではないのか。