『エジプトにもISIL潜入?』

2014年6月29日

 

 イラクで猛威を振るっている、ISIL(イラク・レバント・イスラム国家組織)が、ガザ地区からエジプトのシナイ半島に潜入した、という情報が流れ出してきている。 

その情報によれば、ISILはガザ地区からエジプトのシナイ半島に通じる、秘密のトンネルを通じて、シナイ半島に潜入したところを、エジプト軍の特殊部隊によって、逮捕されたというのだ。

その数は15人と少ないが、何故ISILがシナイ半島に、潜入したのかについては、ISILがエジプト国内に、ISILの秘密組織(細胞)を立ち上げたことを、宣伝するためだった、とエジプト軍特殊部隊の責任者は語っている。

もちろん、このエジプト軍特殊部隊の発表を、ガザ地区の内務省のスポークスマンである、アヤバド・アルバヤム氏は全面否定し『ガザ地区からシナイ半島に抜けるトンネルは、全てエジプト軍によって破壊されている。同時に、ガザ地区からシナイ半島への往来は、ハマース政府が厳しく取り締まってもいる。』と語った。

加えて、ガザ地区のハマース政府の内務相スポークスマンであるアヤバド・アルバヤム氏は『ガザ地区ではISILの活動は無い。ガザ地区で活動しているミリタントは、世間でよく知られた人物たちだけだ。』とも語り、ガザ地区でのISILの展開を、全面否定した。

さて、これはどうであろうか?エジプト政府や軍が特別の目的を持って、でっち上げたほら情報なのか、あるいは、ガザ地区のハマース政府が、事実を否定したのか、いまのところ真実は分からないが、早晩明るみに出よう。

エジプト国内の緊張を即す目的と、軍の権限を強化するために、作られた話だとも考えられるし、ガザのハマースが事実を否定している、とも考えられる。ただ忘れてならないのは、ISILの支援をしている国は、どの国なのかということだ。