アルジェリアの南西部にあるアメナスのガス・プラントで、日本揮発の社員が犠牲になったことはご存じであろう。しかし、その後にアメナス・ガス・プラントを襲撃したイスラム原理主義テロリストたちが、どうなったのかということについては、全く報道されていない。
この事件に関連する報道が、アルジェリアのブーテフリカ大統領の、口を通じて伝えられた。ブーテフリカ大統領は先の選挙で、77歳と高齢ながら、4期目の大統領職に留まることができた。
そのブーテフリカ大統領は、現在アルジェリア軍がアルジェリアとマリの国境に近い、アルジェリアの南部地域チン・ザオウテインで、イスラム原理主義組織のテロリスト掃討作戦を、実行中だと語った。
アルジェリア軍はいままでに、10人を殺害したと語り、このテロリスト・グループには、リビア人、マリ人、チュニジア人が参加しているということだ。
アルジェリアに外国から、イスラム原理主義テロリストが入り込み、テロ作戦を実行するようになったのは、一説によれば、フランス軍がマリに介入した結果、イスラム原理主義テロリストたちが、居場所を失いマリから逃れた結果だ、ということのようだ。
このイスラム原理主義テロリストたちは重装備しており、容易には掃討できそうにない、彼等はロケットランチャーや手榴弾、機関銃を装備しているということだ。
アルジェリア政府軍による、イスラム原理主義テロリスト掃討作戦は、5月5日から始まったが、イスラム原理主義テロリストたちが、重装備していることから、対応が容易ではなく、いまだに戦闘は継続している、ということのようだ。
アルジェリアそのものでは、1990年にアルジェリア国籍のイスラム原理主義グループとの間に、戦闘があったがその後一定の落ち着きをみせていた。マリからのイスラム原理主義テロリストの侵入は、まさにイスラム原理主義テロリストたちに、国境はないという、今の時代を特徴付けているではないか。
このアアルジェリアで起こっている例は、チュニジアやリビア、エジプトにも共通して存在する、脅威ではないのか。アルジェリアで追い込まれれば、彼等はリビアに新しい戦闘地域を見出すだろうし、それはエジプトでもチュニジアでも起こり得る、ということであろう