『ムバーラク元大統領に3年の刑』

2014年5月22日

 

 エジプトのムバーラク元大統領に対し、裁判所は3年の刑を宣告した。これでムバーラク裁判は。一件落着したということであろう。

 以前には、デモ参加者殺害の容疑なども取りざたされたが、最終的には公金の横領が裁判の対象となり、3年の実刑と300万ドルの罰金刑が、言い渡されることになった。

 ムバーラク元大統領の二人の息子アラーアとガマールにも判決が下り、二人は4年の実刑に処せられた。

 さて、ムバーラク元大統領は86歳と高齢であり、刑務所に入れられるといっても、一般の受刑者とは置かれる状況が、全く異なろう。本人が病気であることも含め、刑務所内部は清潔であり、いつでも病院刑務所に移してもらえる。

 しかも、日本の刑務所とは異なり、差し入れは自由なのだし、電話での会話も可能だ(携帯持ち込み許可)。

 加えて、訪問者との面会も可能であり、寂しい思いをすることは、ほとんど無いのではないか。ムバーラク元大統領の妻は、無罪放免となっており、ムバーラク元大統領は安心して、3年間の受刑期間を過ごすことが出来よう。

 もちろん、ムバーラク元大統領が高齢であり、受刑期間中にどのようなことが、起こるかわからない。あるいは3年を待たずに釈放されることも、あるかもしれない。

 『罪を憎んで人を憎まず』という日本の言葉を、エジプトの人たちに伝えたいものだ。ムバーラク大統領時代にエジプトは経済的に、大きく飛躍してもいるのだから