『サウジアラビア王女不自由を語る』

2014年4月21日

 

 サウジアラビアのアブドッラー国王の娘が、アメリカのニューヨーク・ポスト紙とのインタビューのなかで、彼女が如何に不自由であるかについて語った。

 サハル王女(42歳)は『自分たちは人質のような状態に、置かれています。廃墟のような城の中に、閉じ込められているのです。』と語り、彼女の姉妹マハー、ハラー、ジャワーヘルも同じ状態に、置かれていると語った。

 『私たちは完全に社会から切り離され、孤独ななかにいます。私たちに会いに来る者は無く、私たちは誰を訪問することも、許されていないのです。』とも語った。

 彼女たちは母親違いの兄弟たちに、鞭打たれてもいるということのようだ。

 サウジアラビアの王室の女性たちは、身分証明書を持つ自由も無ければ、家族の男性の付き添いなしには、外出をする自由も無い。もちろん労働の自由も旅行の自由も無いのだ。旅行や外出では、銃を持った警備員が周囲をかためなければ、ならないことになっている。

 もちろん、他の一般サウジアラビア女性国民と同様に、車を運転する自由も無いことは、述べるまでも無かろう。

 この記事はイランのプレス・テレビに掲載されたものだが、それはニューヨーク・ポストからの転載であることから考えると、信用できる内容ではないか。

 こうした記事が表に出てくるということは、逆説的に述べれば、自由が拡大してきているということであり、言葉を変えて表現すれば、政府の締め付けに緩みが出てきている、ということではないか。

 アブドッラー国王の健康状態が、噂に上るこの時期に、サウジアラビア王女の発言が、表面に出てきたということは、何らかの意味があるのではないか。誰がこのニューヨーク・ポスト紙との、インタビューを許可したのかということも、気にかかるのだが。