『パレスチナが産油国になる夢の計画』

2014年3月20日

 

 パレスチナ自治政府が火曜日に発表したところによれば、パレスチナ自治政府はヨルダン川西岸で、石油掘削を始めるということのようだ。その場所はイスラエルとの国境に近い位置らしい。

 パレスチナ自治政府は400平方キロメートルを、石油開発の区域と考えており、早晩掘削を始めることになるのだろうが、外国の石油会社との合意に基づいて進めるのではないか。パレスチナ自治政府には、石油開発を進めるに十分な資金も、技術も無いと思うからだ。

 パレスチナ自治政府がヨルダン川西岸地区での、石油開発を思い立ったのは、ヨルダン川西岸地区に接するイスラエル領内で、小型の油田開発がなされ、実際に石油が出ているからだろう。

 パレスチナ自治政府はこのヨルダン川西岸地区の、400平方キロメートルのエリアには、3000万バーレルから186億バーレルの原油が、眠っているだろうと推測している。つまり、国際的にみて規模的にはそれほど大きくはないが、パレスチナ自治政府にしてみれば、石油開発は大きな夢であろう。

 問題は、現在イスラエルが小規模の油田を運営しているわけであり、もし、その油田に隣接するところであれば、同じコップから二人がジュースを飲むのと、同じことになろう。そうなると、パレスチナ自治政府の石油開発に、どうイスラエルが関与してくるかだ。

 イスラエル側はそれを意識してか、イスラエルのギボト・オラン石油会社の幹部 ギオラ・エイランド氏が、パレスチナ領土内の原油には、全く手を出していないと語っている

 パレスチナ自治政府が石油開発を発表した裏には、それなりの政治的な駆け引きが、あるのかもしれない。イスラエル沿岸には海底ガス田があり、既に開発が進み、生産段階に入っている。陸地には石油があることが分かった段階で、パレスチナ自治政府は取り敢えず手を挙げておこう、ということかもしれない。