1月の14日15日に渡って、エジプトの新憲法に対する国民の意向を問う、投票が実施された。結果はほぼ予測通りのようだ。カイロのピラミッドに近いギザ地区では、60パーセントの有権者が投票に参加し、そのうちの96パーセントが、賛成に投票している。
ベニ・スエーフでは667票が賛成で、反対票は2票だけだった。ソハーグでは47票が賛成、反対票は3票になっている。ラース・モルシーでは904票が賛成で、反対票は29票となっている。
つまり、ほとんどの地域で60パーセント程度の投票率を示し、95パーセント以上が新憲法に、賛成票を投じているといことだ。
この新憲法に対する投票率は、以前ムスリム同胞団が立候補に立てた、大統領選挙の時の投票率30パーセントを、大幅に上回るものであり、今回の新憲法投票で、どれだけ政府と国民が高い関心を、払っていたかが分かろう。
これで臨時政府は胸を張って、今後の政治プロセスを進めていける、ということだ。その手始めは当初の予定よりも繰り上げられ、実施される予定の大統領選挙であり、それは4月ごろに実施される、見通しになっている。
その場合、現在立候補の最有力候補となっている、シーシ国防大臣が立候補するだろうが、彼が得票する得票率の割合は、今回の新憲法に投じられた賛成に対する投票率と、ほぼ同じになるのではないか。
60パーセント以上の投票率で、その96パーセント程度の票が、シーシ候補に流れれば、もう誰もエジプトの大統領に、シーシ候補が選出されても文句は言えまい。それが国民の意思によるものなのだから。