『今年最後の重要ニュース』

2013年12月31日

 

 今朝未明に書いた記事で、終わりにしようと思ったのだが、重要なニュースが二つ伝わってきたので、ご紹介することにした。

 

:エルドアン政府ギュレン・グループと交渉希望

 これまでもめ続けていたエルドアン首相側が、イスラム組織であるギュレン氏のグループと話し合いを始めたいと言い出している。これはダウトール外相が語ったものであり、エルドアン首相が直接呼びかけたわけではない。

 しかし、エルドアン政権は汚職が露見し、ほとんどの国民から支持されなくなっており、与党AKPは次の選挙では確実に、野党に成り下がるだろう。もちろん、エルドアン首相が夢見ていた、彼の大統領就任の可能性は、全く残っていない。そればかりか捜査が進めば、彼や彼の家族が投獄される可能性も、少なからずあるのだ。

 ダウトール外相はギュレン氏に、トルコに戻りエルドアン首相と話し合うよう呼びかけたが、多分ギュレン氏はこの呼びかけに応えて、帰国することはなかろう。もし、エルドアン首相が現状を打開したいのであれば、ギュレン氏が住むアメリカを訪ねるべきであろう。

 ギュレン氏にしてみれば、国の金を盗みまくったエルドアン政権と、真面目に話し合い、エルドアン内閣を窮地から救い出すための、問題の解決を図る義務は無かろうし、そのことがエルドアン首相の延命に繋がるのであれば、泥棒を支援することになり、ギュレン氏にとっては極めて、不名誉なことであろう。

 トルコのフッリエト紙は『誰が泥棒を首相の地位に就けておくことを支えるか、トルコはクリーンで正直な政治家を必要としているのだ。』と書いている。   

トルコのハルク・バンクの頭取スレイマン・アスラン氏の自宅から、警察は450万ドル入った靴箱を発見している。述べるまでも無く、この頭取はエルドアン首相に極めて近い人物だ。

 

:エジプト政府は大統領選挙を優先する可能性大

 エジプト政府は国会議員選挙の前に、大統領選挙を実施する意向のようだ。もし、大統領選挙が実施されれば、シーシ国防大臣が間違いなく、大統領に選出されよう。

 今のところ語られている前倒しの大統領選挙は、これまでの6,7月頃では無く、4月に早まるかもしれない。

 エジプトの国民と臨時政府は、一日も早くシーシ国防大臣に大統領に就任してもらい、国内を安定化させて欲しい、ということであろう。

 シーシ国防大臣が大統領に就任すれば、国内は安定し、湾岸諸国は       喜んで援助を送り、かつ投資してくれるだろう、という希望を国民は抱いているようだ。確かにその可能性は高いだろう。