サウジアラビアの情報長官である、バンダル王子が最近になって、極めて強い調子で発言している。彼の強気の発言は何を根拠にして行われているのか、疑問が 沸いてくる。
だいぶ前になるが、バンダル王子がロシアを訪問した折に、彼はプーチン大統領に対して、措置の冬季オリンピックを無事に行いたければ、シリア問題の解決で手を組もう、と提案したということだ。
つまり、バンダル王子は事もあろうに、ロシアのプーチン大統領に警告を発した、あるいは恫喝を加えたということだ。もちろん、その前にはプーチン大統領がアメリカに対して、送った警告があるからであろう。プーチン大統領は『欧米がシリアを攻撃するのであれば、サウジアラビアを攻撃することも辞さない。』と警告しているからだ。
巷では、バンダル王子がアルカーイダの実際のリーダーだという説もある。それが事実であるか否かは別に、彼の存在が大きいということであろうか。
最近サウジアラビアは、国連安保理の理事国になることを拒否した。その理由は国連がダブル・スタンダードだからだ、と説明している。これも奇異なことなのだが、エジプトやアラブ連盟はサウジアラビアの立場を擁護している。それはパレスチナ問題の解決が、全く進んでいないことに対する。いら立ちからであろうか。
そしてつい最近、サウジアラビア政府は一連の発言の延長線上で、サウジアラビアはアメリカべったりの立場を変更する、と言い出したのだ。その具体的な方法は、バンダル王子に近い人物が次のように明かしている。
サウジアラビアは石油の供給と兵器の購入で、取引相手を変える可能性がある、ということのようだ。アメリカにとってはそのいずれも、頭の痛い問題であろう。アメリカがいままで石油のために、多くの国民の血を流し、膨大な国家予算を費やしてきたことは、誰もが知るところだ。
こうしたバンダル王子の発言はオバマ大統領に対して、相当厳しい内容だと思われる。それを平気で言えるのは、バンダル王子が血迷ったか、あるいは別の組織が彼をバック・アップしているかの、いずれかであろう。
そこで浮かんでくるのは、サウジアラビアとイスラエルが、イラン問題をめぐって、同じ側に立っているということだ。つまり、サウジアラビアもイスラエルも、イランを攻撃したがっているのだ。バンダル王子の強気の発言はあるいは、イスラエルとの連係プレーなのかもしれない。