『2020年オリンピック開催国日本に決定』

2013年9月 8日

 

 今朝ブログを開いたら、2020年オリンピックが東京で開催が決定した、というニュースが目に付いた。それは日本にとってきっといいことなのだろう。オリンピック開催に向けて、各種産業にエンジンがかかることになろう。

 友人の元ビジネスマンから入ったメールには『建設会社が元気付く』とあった。日本の大手の建設会社は、外国での仕事が減り、国内でも仕事が無く、厳しい状況に追い込まれていた。友人に言わせると。不謹慎ではあるが東北震災が、その建設業界にとっては、朗報だったということだ。

 今回のオリンピックに向けて、各種施設の建設が進むだろうから、確かに元気付くだろう。オリンピックは単にスポーツの祭典ではなく、開催国のすべてを外国にアピールする、総合展示会のようなものだ。したがって、この機会に建設業界が、世界に向けて拡大発展していくには、新技術、新建材、新設備などの開発が必要であろう。

 その可能性について言えば、他の候補国だったトルコやスペインには、その実力が無かったのではないだろうか。つまり、対費用効果から考えると、やはり日本なのかもしれない。

 他の候補国は何故選ばれなかったのかを考えてみた。案外理由は単純だったのではないかと思う。スペインは経済苦のなかにあり、オリンピックを開催するとすれば、相当の赤字を覚悟しても足りなかったろう。下手をすれば国家そのものが倒産するだろう。オリンピック後に経済が最悪になったケースには韓国があるではないか。

 トルコの場合はガジ公園問題がこじれ、全国的に反エルドアンのムードが広がり、エルドアン首相のイメージは独裁者的になっていったことによろう。加えて、シリアへの関与が強すぎて、トルコは国家としてのイメージが、大分悪くなっていたのではないか。

 トルコはこうしたことに加え、イスタンブールの交通事情が、最悪だったこともあろう。オリンピックを田舎でやれば話は別だろうが、イスタンブールやアンカラでやろうとすれば、大規模な道路工事が必要であったろう。その負担にトルコは耐えられたのだろうか。

 トルコもスペインも、今回オリンピック開催国に日本が決まり、自国が外れたことで悔しい思いをしていることだろう。その気持ちは十分分かるが、後先のことを考えると、私は東京に決まってよかったのではないかと思う。

 開催国に決まった日本は、この二国に代表団を送り『あなたの国に代わって、オリンピックを開催させていただきます』ぐらいなことを、伝えるべきではないのか。オリンピックの開催国に決まった今、日本は勝者の立場ではなく、謙虚な日本、礼儀正しい日本を印象付ける、いい機会なのではないのか。