『馬鹿げているシリア政府毒ガス兵器使用というニュース』

2013年8月23日

 

 国連の毒ガス兵器査察団が、シリアに入国して間も無く、シリアでは政府軍が毒ガス兵器を使用して、1000以上のシリア国民を差殺害した、というニュースが伝えられた。

 既に良識ある日本人の何人かが、このニュースを否定しているが、ありえない毒ガス兵器使用だと思う。シリア政府軍は現在必ずしも、反政府側によって追い込まれているわけではない。一時期に比べ優位な展開になっている、と伝えられている。しかも、今回の国連による毒ガス兵器使用に関する査察は、シリア政府が要請して、実現したものだ。

 そうしたなか、でシリア政府は国連の毒ガス兵器査察団が入国した後で、何故毒ガス兵器を使用する必要が、あるというのだろうか。たとえ、万が一に毒ガス兵器を、シリア政府軍が使うとしても、それは査察の後、しばらく時間が経過してからではないのか。

 つまり、今回の『シリア政府軍毒ガス兵器使用で1000人以上の犠牲者』というニュースは『嘘も100遍言えば本当になる』ということの典型ではないか。

 ある見方をすると、これはシリア政府に敵対する側の行為であり、その側が窮地に立たされて考え出した、窮余の策ではなかったのか。

 報道は常に真実を伝えるわけではない。良識を持って受け止め、虚実を自分なりに判断すべきであろう。その典型が今回の、毒ガス兵器使用ニュースであろう。