ムスリム同胞団の政権が打倒されて、すでに20日以上の時間が経過したが、この段階になって、あちこちからムスリム同胞団に関する、非難の情報が飛び出してきている。
権力の座を離れるということが、そういうことなのかと思うのと同時に、反ムスリム同胞団の人たちが、どうやら新しい世俗派の政権が、今後長期間続くという判断を、下したからではないのか。
ムスリム同胞団に関する悪い噂としては(うわさではなく事実として報道されている)。ムスリム同胞団内部に亀裂が生じている。ムスリム同胞団のトップであるムハンマド・バデーウ師の、リーダーとしての資質を問う若者が、増えてきているというのだ。
すでに、670人のメンバーがムスリム同胞団からの離脱を決めたが、なかにはムスリム同胞団から拷問を受けた人たちもいる、と報告されている。鞭打ちの刑や生爪をはがす刑のようだ。
モルシー前大統領についても、彼は幾つもの罪を犯していたと報じられた。その第一は刑務所からの脱獄であり、次は外国に情報を流していたというスパイ行為だ。この場合の外国とは、イスラエルとアメリカを、指しているということであろう。
これらに加え、現在シナイ半島は危険な状態になっているが、そもそもシナイ半島が危険になったのは、モルシー氏が大統領の地位にあったときに、多くのテロリストを恩赦で刑務所から出し、シナイに潜伏することを許したからだ、ということだ。
このモルシー氏の犯行はアメリカも承知していたのだが、軍がそれを事前に察知し、対応を始めていたので大事には、至っていないということだ。なにやら軍に対する高い評価、という気がしないでもない。
これらの情報が、何処まで本当か分からないが、根も葉もない嘘だ、とも言い切れまい。その真実の度合いは、時間の経過が結論を出してくれよう。私の感じるところでは、8割がた事実ではないかと思えるのだが。