解説するほどの情報が無いために。長文でご紹介することは出来ないが。見逃せない情報が幾つかあるのでご紹介しておく。
:サダム・フセイン処刑者の一人が暗殺される
イラクでサダム・フセイン処刑に携わった、人物の一人が暗殺された。犯行を行った側は『これはサダム・フセイン大統領を支持するバアス党によって、行われた報復だ。』という声明を発表している。
もし、この声明が事実であるならば、今後も継続して報復の暗殺が起こる、ということであろう。また、そのことはバアス党が報復行動に、乗り出したということであり、一定の力を持ち始めている、ということかもしれない。
もちろん、単発的な示威行為だけである可能性もあろう。今後、第二段第三弾の報復テロが、起こってくるかどうかわからない。そうなれば、イラクの国内状況は、大きく変わるのではないか。
:エジプト戦略備蓄の石油が枯渇へ
エジプトの経済が悪化していることは、何度も伝えてきたが、最近になってその困窮振りが、レッド・ラインを超えてきているようだ。
エジプト軍の石油が、枯渇しそうだというのだ。石油とはガソリンであり、デーゼル・オイルということだが、そうなれば戦闘機も戦車も、装甲車も兵員輸送車も、動かせなくなるということだ。
つまり、この状態がもっと進めば、アラブ最強のエジプト軍は、戦争できなくなるということだ。その機を狙ってイスラエル側が、何らかの行動を起こすか否かは分からない。
しかし、エジプト軍幹部にしてみれば、気が気ではあるまい。そのことがエジプト国内政治に、何らかの変化を起こすかもしれない。
:バルザーニ氏がイラク大統領に就任の可能性
イラク北部のクルド地区を統治するバルザーニ議長は、クルド地区の石油利権を一手に握っている。その石油収入をイラク中央政府との間で分割しているが、必ずしも合意どおりには行われてはいない。
そうしたなかで、イラク中央政府とクルド自治政府との間では、トラブルが続いてきていた。現在のイラク大統領はバルザーニ議長と同じ、クルド人のタラバーニ氏だが、彼は病気で大統領職を全うできなくなってきている。
そこで出てきたのが、バルザーニ氏をイラク大統領に就任させることによる、イラク中央政府とクルド自治政府との妥協であろうか。そうなった場合、クルド自治政府とトルコとの蜜月関係に影響は出ないか。