『ヨルダン政府がウエッブサイトを閉鎖』

2013年6月 4日

 ヨルダン政府が62日の日曜日に、民間が運営するニュースの、ウエッブサイトを閉鎖する命令を出した。この閉鎖対象となったウエッブサイトは、300社で各ウエッブサイトはニュースを流しているということだ。

 問題になった理由は、にはこれらのウエッブサイトが政府には登録されていないことだ、というのだが登録には1400ドル支払わなければならないのだ。この金額はヨルダンの一般の人たちにとっては、結構な金額であろうから、未登録で活動し続けていた、ということであろう。

 政府がいうもう一つの閉鎖理由は、個人の不確かな情報を流して、社会問題を生みだす原因になっているということのようだ。確かに以前ヨルダンの南部の町マアンで起こった事件が、あるウエッブサイトに取り上げられ、怒りを増長したケースがある。

 しかし、そうした民間の問題よりも、ヨルダン政府が気にしているのは、王室に関する情報の漏えいであろう。王家がどのようなことにどれだけのお金を使ったか、ということがしかるべきから情報が漏れ、ウエッブサイトで公表されたのだ。

 もちろん、他方には閉鎖の対象にならなかった、ウエッブサイトもある。それらは102サイトある。これらのサイトはきちんと政府に登録しており、内容も問題ないということであろう。多分に政府関係者のたちあげた、サイトではないかと思われる。

 今回のヨルダン政府の決定には、まだ条件がある。それはサイトの運営者やサイトの著者が書いた内容について、責任を持つだけではなく。その原稿に対して読者から寄せられた内容についても、ウエッブサイトの運営者には報告義務があるということだ。

 つまりヨルダン政府は今回の措置で、民間のウエッブサイト上で展開される、意見の交換や情報の提供に対して、一定の規制を強めたということであろう。

 今のヨルダン政府は、それほど情報の流れに対して、敏感になる必要があり、そうなっているということであろう