『アラブ情報あれこれ』

2013年4月 3日

 最近のアラブ情報は多岐にわたっていて、実に興味深い。それらの多くは悲惨なものだが、そうでないものもたまにはある。イラクでは忘れ去られているが、何十人という人たちが毎日のように、テロで死亡している。イラク戦争は2003年に起こったのだが、未だにその傷は癒えていないということだ。

 イラクの難民に起こった災難が、いまではシリア人に降りかかっており、若い女性たちが家族が食べていくために、身売りをしている。それを買っているのは湾岸諸国の、同じムスリムだということに、腹が立つのを通り過ぎて悲しくなる。

 今日の各国のニュース・サイトには、いろいろなニュースが載っていた。どれも興味深いので、まとめて紹介することにした。

:サウジアラビアの処刑に人権委員会が抗議。

―最近サウジアラビア非難の報道が英米で増えている。今後サウジアラビアで問題が起こる前兆かもしれない。

:エジプトで学生食堂が毒入りの食事出し大問題。

―学生寮の食堂に食あたりで大量入院。衛生管理の問題だろう。一度40年ほど前に食べたことがあるが清潔という言葉には関係ない食堂だった。

:サウジアラビアがイランの反体制活動に資金提供。

―これはイラン報道で信憑性に疑問。ありえない話ではないが危険すぎるだろう。

:ムスリム同胞団がムバーラク体制と同じ方法でマスコミに圧力行使。

―権力を握ったやつらがやることは似通っている。彼以外にジャーナリストテレビキャスターも取り調べを受けている。

:シリアでは手で掘れる石油。

―イラク国境に近い地域で原油が湧き出ているということ。それは現実であり写真付きで報道されている。

:サウジアラビア富豪のワリード・ビン・タラールはムススリム同胞団が大嫌い。

―ムバーラク大統領と関係がよかったサウジの王子。前大統領の時代には大型投資をしていた、政権交代でリスクが出ているのであろう。

:アラブ基金がエジプトに4・65億ドル援助か。

―エジプトが不安の程度を増せばアラブ全体に悪影響。

:エジプトの社会風刺家逮捕でムスリム同胞団政府とアメリカ関係悪化。

―マスコミの非難を避けるにも程があろう。彼は人気者だ。

:ゴラン高原でシリア側から砲撃ありイスラエルが報復。

―流れ弾でも戦争に発展する危険性はある。それだけイスラエル側は緊張しているのだ。

:オバマ大統領のイスラエル・ヨルダン川西岸訪問は失望を拡大。

―オバマは和平のためにイスラエルを訪問したのではない。パレスチナは常に中東問題の主役と勘違いしている。

:カタールのエジプト介入はギャンブル。

―確かにその通りムスリム同胞団に入れ込んで大丈夫か。ムスリム同胞団政権が打倒された場合関係は最悪となろう。

:モルシー大統領420着のスーツ密輸。

―馬鹿げた冗談エイプリル・フールかと言いたくなる。モルシー大統領はおしゃれでもないしそんなセンスもない人物だ。