アラブ首長国連邦で、国内国家を設立する計画を持っていた、とされるイスラム原理主義者たちが逮捕され、裁判にかけられている。彼らはエジプトのムスリム同胞団と、深い関係にあるとされている。
数ヶ月前に、エジプト政府はアラブ首長国連邦内で、自国民が不当に逮捕され、投獄されているとして、釈放要求交渉の特使を送ったが、アラブ首長国連邦政府側からは全く相手にされなかった、という経緯がある。
今回はエジプト国民ではなく、エジプトのムスリム同胞団と深い関係にある、アラブ首長国連邦の秘密組織に属する、国民が逮捕されたようだ。
この秘密組織は30人の中央執行委員からなり、これと事務局、女性組織が存在するということだ。
今回は組織のメンバーと目される94人が逮捕され、うち女性13人が含まれている。そのうちの73人の男性と、12人の女性が今回裁判の場に、引き出されたようだ。なおこれ以外に10人の容疑者が、欠席裁判で裁かれている模様だ。
この組織の名前は『イスラー』で、ムスリム同胞団に直結しているとのことだ。彼らは国家の機能に対する敵対行動を計画しており、ムスリム同胞団を含む外国の各種の組織と、連携を持っているようだ。
アラブ首長国連邦は湾岸諸国のなかにあって、オマーンやバハレーンで表面化したようなデモ、反政府行動は起こっていない。しかし、そうした動きが地下で始まっていたことを事前に察知し、今回の逮捕に到ったのであろう。
アラブ首長国連邦に限らず、サウジアラビアでも反政府の動きが起こっている、と伝えられているが、その後ろには、ムスリム同胞団が関与している、という情報が付きまとっている。これはムスリム同胞団に対する攻撃の開始を、意味しているのかもしれない。