『アラブの短信』

2013年3月15日


(西サハラ女性40人逮捕後に行方不明)
モロッコの南部に西サハラという地域があるが、この地域はモロッコからの分離独立闘争を、1970年代初頭から継続してきている。これを支援するのはアルジェリアだ。これまで何度となく国連が仲介したが、未だに決着が付いていない。
 その西サハラの女性が40人、モロッコ側に逮捕され行方が知れなくなっている。これまでも、逮捕された西サハラ住民が虐待を受けたり、処刑されたという報告が出ているが、今回はどうなのか真相が分らない。

 

(アメリカが新大使リビアに送る)
 昨年9月に、リビアのベンガジにあるアメリカ領事館が襲撃され、中にいたクリス・ステイーブン大使が殺害された。
 以来、リビアのアメリカ大使は空席となっていたが、オバマ大統領がこのほど、新大使を任命した。その人物はアラブ首長国連邦、クウエイト、シリア、などで、外交官として活動したキャリアを持つジョーンズ女史だ。

 

(エジプト在住ユダヤ人のドキュメタリー映画公開)
 エジプトの映画監督ハイサム・カミッシー氏が、古いドキュメンタリー・フイルムを編集して、エジプトで暮らしていたユダヤ人の映画を製作した。
 かつては、エジプトには多数のユダヤ人が生活していたが、1956年のアラブ・イスラエル戦争(第二次中東戦争)を機に、ほとんどのユダヤ人がイスラエルに移住した。
 この映画は極めて貴重なものであると思われるが、アメリカとエジプトで上映されることになった。
 なおこの映画の上映については、政府側が検閲後に許可するとなっていたが、問題はなく手続きの時間が、必要なだけのようだ。