『アルジェリアのテロ襲撃事件に関係する情報』

2013年1月24日

 いまは世界のトップニュースは、アルジェリアのガス・サイト襲撃事件であろう。インターネットを開いてみると、多くのブログがこの事件に関連する、情報を流している。

 例えば、テロリストたちはリビアとニジェールから、リビアのジンタンに集結して、現場に向かったのだろう、というものがある。そして、テロリストたちはジンタンで大量の武器を購入していた、とも報じられている。

 日本の人たちにはあまりピンと来ないかもしれないが、現在のニジェール、マリ、アルジェリア、リビアは、国境があって無いに等しい状態なのだ。この地域では、武器から奴隷、麻薬、あらゆるものが自由に行き交っている。もちろん、その中にはテロリストたちも、含まれているのだ。

 国境がない状態になったのは、アラブの春革命が主因であろう。各国は新体制下にあり、国内問題の処理に追われ、外国との国境問題は、二義的問題になっているのだ。

 加えて、リビアから大量の武器が流出したことから、テロリストは金さえあれば、容易に武器を手に入れることが、出来るようになっているのだ。今回の場合、テロリストたちがジンタンで、大量の武器を買ったと伝えられているが、誰がスポンサーになっているのか疑問だ。

 もう一つの問題は、アラブの春革命以来、アラブ各国は国内に幾つもの権力が、存在するようになっていることだ。アルジェリアは1990年代から、イスラム勢力と軍、政府が三つ巴の闘いを、してきているのだ。

 今回のテロ襲撃事件で、3人の襲撃犯が生存しており、現在アルジェリア軍によって尋問を受けているようだが、アルジェリア軍がその内容を、どこまでアルジェリア政府に報告するか疑問だ。その生存しているテロリストは、リビアで昨年の11月に起こった、アメリカ大使殺害事件のテロリストが、今回のアルジェリアでのテロ事件にも加わっていた、と漏らしたらしい。

 そして、エジプト人がこの二つのテロ事件に、参加していたという情報もある。こうなるとアルジェリア事件は、エジプトのムスリム同胞団体制にとって、問題を生み出すかもしれない。