少し前の段階でトルコのMIT(情報機関)のハカン・ドアン長官がPKK(クルド労働党)のアブドッラー・オジャラン議長と、和平に向けて対談した旨をお知らせしたが、その結果どうやら和平に向けて、双方が具体的な動きを示し始めているようだ。
それは、PKK(クルド労働党)側が近く停戦宣言をする、という情報が漏れ伝わってきたからだ。これに先立ち、トルコの情報機関とPKKとの間では、和平に至る幾つかの段階についての、合意が結ばれたようだ。
それは、アブドッラー・オジャラン議長の名で、PKK側が停戦を宣言し、トルコ側は100人のPKKメンバーが武器を置き、北イラクに春には引き籠ることを認める、ということのようだ。
しかし、4000人から4500人とみられる、PKKメンバー全員が停戦するか否かは、今後の政府側とPKK側との話し合いの、進捗状況によるとしている。
こうした動きとは別に、PKK寄りのクルドの政党BDPが、トルコの野党CHP に対する接近を始めている。それは、今後のトルコ政府との交渉に、CHPを関与させることによって、少しでも優位を確保しようという、計算によるのではないか。
これまでも、PKKとトルコ政府との間では、何度か停戦合意が成立したが、それが失敗に終わったのは、トルコ政府側のシークレット・サービスによる、PKK側に対する攻撃が起こったからだ、とPKK 側は主張している。
今回の合意は、トルコのMITのハカン・ドアン長官と、アブドッラー・オジャランPKK議長との、話し合いの結果出てきたものであるだけに、発展継続する可能性が、あるものと思われる。