このところ、トルコからPKK(クルド労働党)問題が、解決の方向に向かって動き出している、という情報が連続して流れてきている。そのような明るい情報が流れてきているのは、何と言ってもPKK(クルド労働党)のアブドッラー・オジャラン議長と、ハカン・フェダンMIT長官が会談したことによろう。
その話し合いの内容について、詳細は明かされていないが、相当ポジテブな雰囲気があったのであろう。アブドッラー・オジャラン議長側からは、彼を自宅軟禁にし、イムラル島での収監を、解除したいという話もあるが、現段階ではそこまでは進展していない。
この話が進んでいるなかで、エルドアン首相は明確にPKK(クルド労働党)戦闘員に対する、攻撃を継続すると語ってもいる。和平に向けての交渉はするが、決して手綱を緩めないで、有利な結果を引き出そうというのが、エルドアン首相の考えなのかもしれない。
しかし、やはりこの問題の解決は進んでいるのではないか。トルコのエニ・シャファク紙の記者は、未確認情報とはしながらも,PKK戦闘員のトルコ領土からの撤退タイム・テーブルが、決まっているようだと明かしている。
エニ・シャファク紙は今年の5月中に、PKK戦闘員のトルコ領土内からの撤退が、始まろうと報じた。
最近パリで起こったPKKメンバーの暗殺については、AKP(トルコ与党の公正発展党) 幹部が、PKK内部の内輪もめの犠牲だ、とコメントしている。それは多分に、トルコ政府とPKKとの間で進み始めた、和平に絡んでのものであろう。
ハカン・フェダンMIT 長官とアブドッラー・オジャラン議長が会談した後、アブドッラー・オジャラン議長は2人のクルド人のトルコ国会議員とも会談しているが、そのなかでアブドッラー・オジャラン議長は 必要なことをすべて実行するように、と指示したということだ。
トルコのギュル大統領もエルドアン首相が進める、PKKとの和平交渉について、トルコ国内のテロを減らす意味でも、和平交渉は進めるべきだ、と支持発言を行っている。
そこで、エニ・シャファク紙が報じた、5日のPKK(クルド労働党)撤退予測記事は、現実になるのかということだ。5月はもうすぐそこまで来ている。