2013年は世界中で、とんでもないことが、起こりそうな状況が、出来上がってきている。エジプトでは既に国家公務員に対する、給与の完全未払い状態が発生している。
パレスチナ自治政府のマハムード・アッバース議長は、逃亡準備を考え始めている。シリアのアサド大統領が現在の地位から、引き摺り下ろされるのは、時間の問題であろう。
アメリカやヨーロッパの経済状態は、どんなに誤魔化しても誤魔化しきれないだろうし、世界の金満国家に参入して間もない中国も、どうやらバブルの崩壊が、劇的な状態を露呈しそうだ。
韓国も経済が張りぼてであり、模造品国家の限界が、やがて国民をどん底に落とし込みそうだ。そうしたなかで、一番世界にショックを及ぼすのが、サウジアラビアの変化であろう。
2012年を通じて何度か、サウジアラビア国内問題について触れてきたが、2013年には遂に、アブドッラー国王死去のニュースが、世界に流れよう。その結果、サウジアラビア国内ではこれまで、アブドッラー国王の人望が押さえ込んでいた、国民の不満が一気に表面化し、国内混乱が起ころう。
サウジアラビアの不安な状況については、世界中のマスコミが既に報じているし、それだけ同国の変化は世界中に、影響を与えるということであろう。
そうした世界の不安をよそに、未だにサウジアラビア王家内部では、全ての権限が彼らの手中にあるという考えが、はびこり続けている。『国家は王家の所有物であり、国民は王家の支配下にあり、国土は王家の所有物であり、政府の全ての要職は、王家の一族が占める。』と考えているのだ。
しかし、それは砂漠に浮かぶ蜃気楼のようなものであり、実体を伴っていない。少なくとも、サウジアラビアの多くのインテリたちが、今ではそう認識しているのだ。このためサウジアラビア全土で、大小の反政府の動きが、2012年は年間を通じて起こっている。
その動きが、一気に暴発の形を見せるのではないか、と思われるのが2013年だ。それはそうでなくとも、悪化の傾向をたどっている世界経済に、大津波のように押し寄せることだろう。そのサウジアラビア発の第津波の被害を受けるのは、日本も例外ではあるまい。
正月のお屠蘇気分が抜けた頃から、大津波がアラビア半島を覆っていくのではないか。そんな予測をしている中東専門家は、世界中何処にもいるのだ。