『ギリシャの治安担当大臣がシリア難民に悲鳴』

2012年9月18日

 シリアの内戦が1年半以上も続き、周辺諸国には多くのシリア難民が、なだれ込んでいる。シリア難民を受け入れた国々は、それぞれに難民用の宿泊施設や食、糧水、医療サービスなどを提供している。

シリア難民の周辺諸国に流れ込んで来る数は膨大であり、その手当は容易ではなく、次第に各受け入れ国にとって、苦痛となってきているようだ。トルコ、ヨルダン、レバノン、イラクなどがいまのところ、主なシリア難民の受け入れ国になっているが、各国はそのために特別な出費をしているのだ。

最近になって、同じことがギリシャで、発生し始め散るようだ。以前ギリシャに向かったシリア難民の船が、トルコのイズミール沖で座礁し、数十人が死亡するという、痛ましい事故が起こっている。

最近の状況は、一旦トルコに入ったシリア難民が、トルコを横断し、ギリシャに流れ込んできているというのだ。述べるまでもなく、ギリシャはいま経済恐慌状態にあり、とても難民を受け入れる余地などあるまい。

シリアの難民はギリシャ政府の支援を、期待できないなかで、どうして生き延びようというのであろうか。あるいはEUのメンツに期待し、ギリシャが不可能でも、EU諸国がギリシャを支援し、ギリシャがシリア難民を支援してくれる、と期待しているのかもしれない。

もう一つ考えられることは、EUの加盟国である、ギリシャにさえ入れれば、その先は自由に他のヨーロッパの国に、移動できるということであろうか。そうすれば、千に一つのサクセス・ストーリーもありうる、と考えているシリア難民もいよう。

しかし、それは全てタラレバの話であり、何も根拠はない。唯一根拠となるであろうと思われるのは、ヨーロッパ 人の人道主義だけであろう。