大統領選挙立候補資格審査を終え、最終的に13人が立候補することに決まった。来月の23,24日に迫ったエジプトの大統領選挙を前に、アラブネットが世論調査を実施した。
世論調査の結果は以下の通りだ。
:アブドルモナイム・アブルフットーフ32%(元ムスリム同胞団)
:ハムデーン・サバーヒ%(ナセリスト)
:アムル・ムーサ16%(元外相、元アラブ連盟事務総長)
:ムハンマド・モルシー9%(ムスリム同胞団、自由公正党党首)
:アハマド・シャフィーク3%(ムバーラク政権最後の首相)
最も組織的にしっかりしているはずの、ムスリム同胞団が結成した自由公正党党首の、ムハンマド・モルシー氏に対する支持が意外に低いのは、ムハンマド・モルシー氏が強硬派だということに加え、エジプト国民がムスリム同胞団の全権掌握を、嫌った結果ではないかと思われる。
アハマド・シャフィーク氏とアムル・ムーサ氏に対する支持が低いのは、両者が旧体制の人物、ということが影響しているのではないか。この点はムスリム同胞団が何度も指摘しネガテイブ・キャンペーンをした結果であろう。
結果的に、ムスリム同胞団には投票したくないが、エジプト社会にはイスラム教の影響が、ある程度あるべきだとする保守的な人たちは、ムスリム同胞団を出て立候補した、アブドルモナイム・アブルフットーフ氏を支持し、世俗派の人たちはナセリストのハムデーン・サバーヒ候補を支持しているということではないか。
大統領選挙までにはまだ23日ある。これから何があるか分からない、というのがエジプト大統領選挙の現実であろう。