「ご存じだろうかKH・アドナーンが死の一歩手前だということを」

2012年2月20日

 ハデル・アドナーン氏は34歳のパレスチナ人で、現在イスラエルの刑務所に服役地中だが、最近彼の体調が著しく悪化したことから、刑務所の病院に移されたようだ。

 ハデル・アドナーン氏はパレスチナの、イスラミック・ジハードのスポークスマンを務めていたが、昨年12月17日イスラエル軍が家宅捜索し、逮捕されている。

以来、彼は正当な逮捕拘束理由を伝えられないままに、イスラエルによって拘留されているのだ。このことに抗議し、彼は64日前からハンストに入った。既に64日が経過しており、彼は食事を全くとらないために、体重が3分の1減量したということだ。

イスラエル側は彼を死なせないために、注射であろうが、一部の栄養素を彼に注入しているようだ。しかし、基本的にはそれが延命に繋がるかどうか分からない。つまり、ハデル・アドナーン氏は何時死ぬかわからない状況に、現在あるということだ。

逮捕理由を伝えられないままに、イスラエルの刑務所に、長期間入れられている、パレスチナ人の数は何千人にも上る。今回の彼のハンストが、述べるまでもなくガザ地区でも、ヨルダン川西岸地区でも、大きな関心を呼び、彼と連帯するデモが、両地区で繰り返されている。

もし、このままらちがあかず、イスラエルの裁判所も彼に対する、明確な罪状も示せずに時間が経過し、ハデル・アドナーン氏が死ぬようなことになれば、日本はともかく、世界の人道的組織が動き出すのではないか。そして、一般人の間からも、イスラエルに対する非難の声が、上がることが予測される。

そして、不幸にして彼が死亡した場合、パレスチナ人の間からも、激しいイスラエルに対する抗議の行動が、起きることは必至であろう。その抗議の行動のなかには、武器を持っての抗議行動も、含まれるということだ。

ハマースの活動が、次第にヨルダン川西岸地区でも、広がってきているなかで、今回のハデル・アドナーン氏の命をかけた抗議のハンストは、大きな波紋を呼び起こすものと思われる。

日本人はこのことを知らずに、済まされるのだろうか。日本のマスコミは、何時、この事実を日本人に伝えるのであろうか。