イランのプレス・テレビは、興味深い情報を流している。以前にはカタールの首相が、内輪での発言で、サウジアラビアの体制を打倒する、と語ったという情報を流したが、その真偽のほどは確かめようがない。
今度はサウジアラビア政府が、イラクでいま問題になっている、イラクのターリク・ハーシミ副大統領を、暗殺する命令を下したというのだ。命令はスルタン皇太子が下し、その命令はアブドッラー国王が許可したというのだ。そして現在この命令は、ムクリン情報司令官に渡り、暗殺計画が進められようとしている、ということのようだ。
ターリク・ハーシミ副大統領は現在、クルド地区に逃げ込んでおり、イラク政府の逮捕から逃れている。彼は汚職やテロの計画を立てていたということで、イラク政府に追われているのだ。
そのターリク・ハーシミ副大統領は、サウジアラビアがイラクに対して進めた、幾つかの血なまぐさい計画を、全て知っているというのだ。例えばマリキー首相の暗殺計画や、それ以前にイラク国内で起こった、爆破テロ事件などだ。
もし、ターリク・ハーシミ副大統領が逮捕され、イラクで裁判にかけられることになれば、サウジアラビアのイラクに対する残虐な行動が、全て露見してしまうということのようだ。
この情報の真偽のほどは分からないが、サウジアラビアがこれまで、ジハーデストのグループを結成し、彼らに訓練と資金と武器を与え、イラク国内にもぐり込ませ、数々のテロを越してきたという情報は、多方面から流れていた。
スンニー派総本山を自認するサウジアラビアとすれば、隣国がシーア派の体制になることは、極めて不都合なことであろう。そのことから、サウジアラビアが各種の工作をしていたことは、ある程度納得が行こう。