「日本とトルコを繋ぐいい話」

2012年1月23日

 トルコでバックギャモン大会があった。バックギャモンは大昔、多分平安(奈良か飛鳥時代)の時代であろうか日本に紹介されあまりにも人気が出たために一時禁止になったという話がある中東のゲームだ。日本ではすごろく、盤すごろくと呼ばれていたものだ。

 中東ではアラブでもトルコでも、そして多分イランでもターウィラ(机という意味)と呼ばれるゲームだ。双方が白と黒の丸いピース15個を、サイコロを振って進め、先に相手側にすべてを移した者が勝つというゲームなのだ。

 このバックギャモン大会に日本から『ニシザワケンジ』さんが参加し、入賞した。一等賞になったのか三等賞になったのかは分からないが、これが実にいい話題をトルコに提供してくれている。

 入賞者ニシザワケンジさんは賞金500トルコリラ(21000円程度)を、全部慈善団体に寄付したい、と申し出たのだ。しかも、その慈善団体は日本で起こった東北震災の折に、支援活動を活発にしてくれた、トルコの慈善団体キムセヨクムに送りたい、と申し出たのだ。

 彼は入賞して獲得した賞金500トルコ・リラを、トルコの慈善団体キムセヨクムに寄付するとともに、それに加えて、25万円を寄付したそうだ。結果的に、このことはトルコで大きな話題となった。

 日本国内でも千葉在住の女性医師が、匿名で500万円を寄付したいと申し出て、日本トルコ文化交流協会に連絡を取ってきている。

 『苦しい時はお互い様』というのが日本人の共通認識であったが、それがいま海を越えて、実行されていると思うとうれしい。ニシザワケンジさんが何歳の方なのはわからないが、日本人の一人として感謝申し上げたい。同様に千葉在住の女性医師にも感謝したい。