奇妙な情報が飛び込んできた。カタール政府はサウジアラビア政権の、打倒に動きだすというのだ。これはカタールのシェイク・ハムド・ビン・ジャーシム・アルサーニ首相の、秘密の発言が漏れて出て来た話だ。
その情報を流したのは、イランの国営プレス・テレビだ。イランが湾岸最大の王国である、サウジアラビアを敵視していること、そのサウジアラビア政府がサウジアラビア国内で、シーア派を弾圧していること、バハレーンのシーア派国民の蜂起で、バハレーンに軍隊を派遣し、資金援助もしていること。
それらのことから考えて、イラン政府が放ったプロパガンダ作戦ともとれるが、一国の首相の名前で出されたニュースだけに、にわかには全面否定できない。そのカタールだが、サウジアラビアとの間では、長年にわたって領土問題でもめてきていた。
今回流れた情報によれば、アメリカとイギリスは、サウジアラビアの王制に対し不満を抱いており、カタールの支援を受けて、打倒したいと考えているということだ。
カタールは大分前に、サウジアラビアにあったアメリカ軍の基地を、全面的に受け入れている。そのことがカタールに、自信を持たせているのであろうか。カタールのシェイク・ハムド・ビン・ジャーシム・アルサーニ首相は、サウジアラビアの軍隊は国家を維持するだけの力が、全く無いと言うのだ。
サウジアラビアのアブドッラー国王の健康状態も、相当悪化していることは事実だ。
カタールはサウジアラビアのアルカテイーフ地域に軍事侵攻し、サウジアラビアから油田地帯を、奪うつもりのようだ。そうなれば、サウジアラビア王国は成り立たなくなるだろう。
このシェイク・ハムド・ビン・ジャーシム・アルサーニ首相の、秘密の発言なるものについては、テヘランのカタール大使館に問い合わせたところ、返答が無かったということだ。
しかし、プレス・テレビは幾つかのアラブ紙も、この情報を流していると伝え、事の信憑性を高めようとしているようだ。
今後この情報が事実か否かは、カタールのアルジャズイーラテレビがどれだけ、敵対的にサウジアラビア情報を流すかに、注目していれば分かるのではないか。また、イランのプレス・テレビが続報を流すか否かにも、注目すべきであろう。