「よくぞ言ってくれたエルドアン首相」

2011年12月19日

 フランスがトルコのアルメニア人虐殺を、ことさらに取り上げ、糾弾する動きが表面化したなかで、トルコのエルドアン首相がフランスに対し、フランスにはそうした歴的な汚点は無いのか、と切り返した。

フランスは述べるまでもなく、アルジェリアで1945年に45000人を殺戮している。革命闘争での犠牲者を入れれば優に100万人単位の犠牲が、アルジェリア側に出ているのだ。フランスはルワンダでも1994年に、80万人のルワンダ人を、殺しているのだと、エルドアン首相は指摘している。

エルドアン首相は、もし血の犠牲を見たくないのであれば、自分の行状を再度考えるべきだろう、と突っ込んでいる。

そう考えれば、中国の場合も韓国の場合も、当てはまるのではないか。中国は長い歴史の中で、周辺諸国を敵に戦い、虐殺を繰り返してきているし、近現代史のなかでも国民に対して、弾圧を加え殺戮している。

韓国の例はあまり知られていないが、ベトナム戦争に参戦し、多くのベトナム人を殺戮しているのだ。要はそれが国際的に、問題として取り上げられたか否かであり、犠牲者とされる側が、それを世界に訴えたか否かではないのか。

世界の国々が平和を志向するのであれば、中立的な機関が設けられ個々の事例について、客観的な判断を下すのも一案ではないか。歴史上の悲惨な出来事は、検証して結論を出すか、あるいは忘れ去るしかないのではないか。