イランの国内で何か重要なことが、起こり始めているのではないか、と思われるニュースが、流れ始めている。
そのひとつは、イランのムハンマド・レザ・ラヒミ副大統領が、新たに設けられる省の設置をめぐって、クレームを付けたことだ。これは青年・肉体教育協会を、青年スポーツ省に変更するものだった。
この決定は、政府との相談無く、議会が決定したもののようであり、ムハンマド・レザ・ラヒミ副大統領は、政府に相談が無かったことと、予算が増加することになることを、批判している。同時に、協会のトップ人事にも、変更があったことが、ムハンマド・レザ・ラヒミ副大統領を、怒らせたようだ。
もうひとつのニュースは、アハマド・ネジャド大統領が、14人のアドバイザーを、首にしたことだ。この首にした理由は、政府を小さくすることが目的、つまり、政府の予算をカットすることが、目的だと説明されている。しかし、他方では、アハマド・ネジャド大統領とは異なる、保守派に対抗した、措置だとも噂されている。
これと時を同じくして、先の大統領選挙に立候補して、落選したカロウビ師が、公開裁判の要求を出している。公の場で裁くのであれば、喜んで裁判を受けようというものだ。つまり、彼には国民全体に訴えるべきものが、あるということであろう。
もうひとつは、アメリカによってメッカ巡礼中に拉致され、アメリカに収監されていた、核科学者が帰国して以来、姿を現していなかったが、どうやらヘシュマチエ刑務所に、収監されているらしい。彼の家族は、実際の状況について口止めされているのではないかというのが、イランの人権活動団体の見解だ。
こうした断片的な情報からは、実際の、現在の状況がどうであるのか、断定することは出来無いが、何かがイラン国内で、動いているものと思われる。その何かは、案外早い将来、明らかに、なるのではないか。