サウジアラビアの教育相が、私立女子学校に対し、女子学生のスポーツ活動を、禁止する通告を行った。その理由は「女子学生がスポーツを行うことは、女性らしくない。」ということのようだ。
サウジアラビアには、私立の女子高校や大学があり、そこでは、バスケット、バドミントン、水泳、体操などが指導されている。それが女性らしくないという理由で、禁止されたわけだ。
サウジアラビアの私立女子教育期間は、サウジアラビアの女子学生による、スポーツ大会の開催も、企画していたようだ。しかし、イスラム教のなかでも、最も厳格な、ワハビー派を取り入れているサウジアラビアでは、女性のスポーツは、禁止されるということだ。学校側はそのような通達は、今まで無かったと残念がっている。
現在、サウジアラビアで女性のスポーツが許されているのは、ごく限られたスポーツ・クラブと、大学だけのようだが、小中学校では女子のスポーツは、全面的に認められていない。もちろん、サウジアラビア政府は女子の、オリンピック参加も認めていない。
以前、イランがスポーツ参加の場合の、女子選手の服装を厳しく制限し、それがスポーツ協会のルールと、合致するか否かが、討議されたことがあった。身体の相当部分を、覆い隠さなければならない、イスラム教徒の女子選手は、大きなハンデを背負って、参加させられるということだ。
サウジアラビアの女性の間で、スポーツが関心を持たれ始めたのは、欧米的教育を進めたい学校側と、女性自身の意識変化によるのではないか。そして、女性の側の意識変化には、日本が発出した漫画が、根底で影響を及ぼしているのかもしれない。
日本の漫画は、本でもテレビのアニメでも、世界中に広がりを持っている。そのなかの多くは、スポーツものだからだ。日本は漫画で、アラブ・イスラム世界に文化的革命を、もたらすのかもしれない。