例年にない寒い冬が、ヨーロッパ全域を包んでおり、石油価格の動向が、気になるところだが、イランのOPEC代表である、ムハンマド・アリー・ハティーブ氏は、石油価格が100ドルになると予測した。
彼の考えでは、世界の石油市場が安定しており、需給関係がバランスを保っているからだ、ということのようだ。
しかし、この冬の寒さは当然の帰結として、石油消費量を増やすことにつながり、需要が増えるからだ。バランスが保たれている、世界の石油市場は、需要の増加が、非常に早く石油価格に、影響を及ぼすということだ。
石油価格は過去2年間、需要のレベルが高止まりになっていたことや、例年に勝る寒さが、価格を押し上げるということだ。事実、すでに石油価格は95ドルを付け、その後93ドル以上を維持している。
ヨーロッパに加え、アメリカや中国の、石油消費の伸びも問題であろう。また、休暇シーズンに入ることも、この暮正月の石油価格需要の増大を、予測する根拠になっている。
こうしたムハンマド・アリー・ハティーブ氏の予測と、同じような予測を、している人たちは少なくない。イランの石油相、マスウードミルカーゼミ氏が同じ考えであり、OPECメンバー諸国の予測も、ほぼ同じ考えのようだ。
日本は円高で、あまり石油価格の高騰は、悪影響を与えないと思うが、自国通貨がドルに弱い国々にとっては、厳しい冬を迎えることになろう。