トルコは1980年代から、クルド労働党(PKK)のテロ攻撃に、悩み続けてきている。このPKKテロリストによる攻撃で、4万人以上のトルコ人が、犠牲になったと報告されている。
今年の半ばごろからPKKによる攻撃が増加傾向にあるが、ドイツの週刊誌デル・シュピーゲルはトルコがPKKに対して化学兵器を使用した疑いがあると保持他。このことでドイツの政治家たちは国際的な調査を実施すべきだと主張し始めている。
PKK側の発表によれば、8人のPKK戦闘員が、トルコの化学兵器の犠牲になったということだが、ドイツのハンブルグ大学病院は、それを事実として認めている。これら8人の犠牲者は、昨年の9月に犠牲になったということだ。
さて、極めて慎重なクルド対応を行ってきているエルドアン政府が、クルド人テロリスト(PKK)に対して化学兵器を使用するだろうか。もしそれが事実であるとすれば、トルコのエルドアン首相は、国際世論を敵に回すことになるし、トルコがいままで訴えてきた、PKKのテロ活動非難は、一瞬にして瓦解してしまおう。
そうだとすれば、考えられることは、トルコ軍部の一部の独断による、化学兵器の使用であろう。まさか外国の工作員が、化学兵器を使用し、トルコ軍に濡れ衣を着せたとは考え難い。
もちろん、全ては国際調査団の調査が行われた後の話なのだが。
「トルコがPKKに化学兵器使用?」
2010年8月13日