アメリカの独立記念パーテイを欠席したM・バラダイ

2010年7月 2日


 今週の水木曜日に、在カイロ・アメリカ大使館は、独立記念のパーテイを開催した。当然のことながら、エジプトの各界を代表する人士が招待され、このパーテイに参加している。

 その招待者の中には、元IAEAの事務局長である、ムハンマド・エルバラダイ氏が含まれていたことは確実であろう。それは、彼がIAEAの事務局長であったことに加え、ノーベル平和賞の受賞者であり、かつ、エジプトの民主化運動の、シンボル的人物であるからだ。

 しかし、結果的にムハンマド・エルバラダイ氏は、パーテイに参加しなかった。アメリカ大使館の独立記念パーテイの前に行われた、アメリカとヨーロッパの大使たちとの間でおこなった「エジプト変革の必要性」の会合で、十分であったということであろうか。

 アメリカ大使は世界の民主化について、その必要性を述べているが、エジプトの現状については、口を出していない。つまり、エジプト独自の努力にゆだねる、ということではないか。

 アメリカの独立記念パーテイには、エジプトの234人の人たちが招待され、その中には通信技術大臣、高等教育大臣、そして、与野党の国会議員、各大学の教授や、庶民運動の幹部たちも含まれていた。青年の代表も参加したが、それは4月6日運動のリーダーだった。

 ムハンマド・エルバラダイ氏が、アメリカの独立記念パーテイに参加しなかったのは、あるいは偶然何かの予定が、事前に組まれていたからかもしれない。しかし、アメリカの独立記念日は、誰もが知っていようし、知らなければ知る方法はいくらでもある。

 つまり、ムハンマド・エルバラダイ氏は、エジプトの民主化運動を進めていく必要を、欧米大使たちに説明したのだが、快い返事をもらえなかった、ということではないのか。アメリカはムハンマド・エルバラダイ氏という、世界的な千両役者を立てて、エジプトを民主化する、ムバーラク体制を倒す、という意思はない、ということかもしれない。

 この推測が正しければ、今後エジプト国内では、民主化運動に大きな変化が、生まれる可能性があろう。また、唯一の希望である、ムハンマド・エルバラダイ氏が、もし、アメリカによって無視されたのであれば、大衆は民主化実現を、暴力に訴え始めるかもしれない。