案の定というか、トルコのレバノンとの連携が、イスラエルを不安に追いこんでしまったようだ。イスラエルのダニ・ヤロン外相は、トルコがその気なら戦争も辞さず、という強硬論をぶっている。
同時期に、幾つものイスラエルに対する警戒論と、敵対論が顔を出している。例えば、サウジアラビアはこれ以上、イスラエルが入植地を拡大することは、放置できないと語り、シリアのアサド大統領とイランのモッタキ外相との会談では、両国が連帯して敵に立ち向かうと語っている。
それ以外にも、トルコのエルドアン首相はイスラエルの政策が、世界平和にとって脅威だと語っている。彼はまた、イスラエル軍機のレバノン領空侵犯も、非難している。
エルドアン首相はシリアのアサド大統領に対して、レバノンを訪問し正常な関係にすべきだ、とアドバイスしてもいる。そのことは、シリアとレバノンがより結束を強めるべきだ、という意味であろう。
イスラエルはこうした、トルコを中心とした中東各国の動きに対し、ハマースは戦争を望んでいると非難し、トルコのテレビ番組「オオカミの谷」を非難している。この番組は確か、イスラエルのパレスチナに対する、非人道的な行為を非難する、内容のものであったと思う。
エジプトもようやく重い腰を上げ、アブルゲイト外相がイスラエルに対し、ガザ攻撃をするなと警告を発しているし、イスラエル側が構築を計画している、ガザのエジプトとの壁建設に反対してもいる。
一方、バチカンは中東地域の、キリスト教徒の実態を討議してもいる。バチカンはトルコとの、特別な関係を模索してもいるのだ。
これら一連の新たな動きは、中東地域でいま、過去になかったような、激変が起ころうとしているということを、示しているのではないのか。