イラクでのテロはシリアとサウジアラビアの合同作戦?

2009年8月31日

 アメリカ軍の撤退が近づくにつれて、イラク国内ではテロ事件が、頻発するようになってきている。このテロは誰が企画し、誰が支援して成立いているのか、非常に関心が持たれるところだ。

 最近、イラクの高官筋から漏れてきた情報ということで、アラブ紙のネットに掲載された情報によれば、サウジアラビア人がイラクでテロに参加している段階で、しかるべき人物に声をかけられ、シリアのラーズキーヤに連れて行かれ、そこで本格的なテロの訓練を、受けたというのだ。

 そこには、サウジアラビア人、リビア人、チュニジア人、モロッコ人、イエメン人、クウエイト人も参加していたということだ。そのラーズキーヤの訓練所では、首を切って殺害する方法などを、指導されたということだ。

 こうして訓練されたアラブ各国出身のテロリストが、イラク国内でテロ活動を展開しているが、それはイラクをシーアの支配する国家にはしない、ということが目的だと伝えられている。

 果たして、この情報がどれだけの信ぴょう性を持つものであるかの、確認のしようはないが、シリアとイラクとの関係が急速に悪化し、双方が大使を本国に召還していることなどを見ると、単なる情報や噂ではない、ということであろう。

 先にも書いたように、サウジアラビアはイエメンでも、シーア派撲滅に助力しているようであり、イランとの間接的な緊張が、高まっていることは、確かであろう。

 問題は、本来イランと良好な関係にあるシリアが、なぜサウジアラビアと協力して、イラクのシーア派勢力潰しに、協力しているかということだ。

 アメリカはこれらの情報については、確認のしようがないと、コメントを拒否している。イラクが不安定化することは、アメリカにとっては、大きなダメージであるとも考えられるし、その逆だとも考えられる。

 事実がどうなのか分からないが、アラブで流されているこの情報は、多くの国にまたがり、きわめて危険なものであることから、確認しないままに、あえて紹介することにした。