A・ネジャド大統領就任祝賀パーテイは閑古鳥

2009年6月26日

 624日に行われた、アハマド・ネジャド大統領の再選にともなう、祝賀パーテイが行われたが、なんと290人の国会議員のうち、出席した議員の数は、105人にとどまったということだ。

 BBCがこのニュースの前に、欠席者の数が105人と報じ、あわてて訂正記事を流している。つまり、290人の国会議員のうち、105人しか参加しないということはどう考えても、想像の域を超えていたということだ。

 簡単に判断してしまえば、290人の国会議員のうち、185人が反アハマド・ネジャドであり、残りの105人がアハマド・ネジャド支持派だ、といえるのではないか。

この反アハマド・ネジャド派の数から推測すれば、ムサヴィ氏の当選は確実だった、とも想像できよう。もちろん、選挙結果が発表された後の、政府によるデモ隊に対する、対応を見て反対側に回った議員たちも、多数いようが。

 その辺の想像とは別に、ほぼ確実に言えることは、国会議員のほぼ3分の2が、アハマド・ネジャド大統領に見切りをつけ、ハメネイ師に対しても、反対の立場を示したということだ。

 もし、彼らがハメネイ師に対して従うのであれば、ハメネイ師が当選を認めた、アハマド・ネジャド氏の大統領就任祝賀会に、出席しないわけがない。つまり、3分の2の国会議員がアハマド・ネジャド大統領に、NOの意思表示をし、ハメネイ師に対しても、同様にNOの意思表示をしたということだ。

 日本人にはあまりピンと来ないだろうが、イランをはじめ途上国では、国家の最高権力者の意向に、反旗を翻すということは、場合によっては命すらも、失うことになるのだから、今回の、要は明確な形でのNOは、現政権に対し相当多くのイラン国民が、反発を強めている証しであろう。

 こうした状況を見ていると、今後、何週間か何カ月の間に、イラン国内で大きな変化が起こることを、予測しておくべきではないか。