パレスチナ自治政府議長の、マハムード・アッバース氏が、とんでもない発言をし、それにハマースが噛み付いている。
マハムード・アッバース議長の馬鹿げた発言とは「西岸のなかにあるイスラエル人(ユダヤ人)の入植地は、そのまま、将来できる(?)パレスチナ国家のなかに組み込まれ、パレスチナの領土の一部となり、入植地の住民(ユダヤ人)は、パレスチナ国家の住民となる。」というものだ。
入植地が非合法であるにも拘らず、それを合法と認め、しかも、パレスチナ国家の一部とみなし、住民もまたパレスチナ国家の住民とみなすということは、ありえない話であろう。
入植地に住み着いているイスラエル人(ユダヤ人)たちは、イスラエル国民のなかでも、強硬なシオニストが多いのだ。彼らが自分たちの入植地を、パレスチナ国家(?)の一部に組み込むことに、賛成するはずがないし、パレスチナ国家の住民(国民)になるはずもない。
マハムード・アッバース議長が、こんな馬鹿げたことを言い出したのは、多分にアメリカに対する、柔軟な(妥協)の姿勢を示すための、ものであると思われる。
イスラエルのネタニヤフ首相は、オバマ政権への揺さぶりか、はたまた威圧か、西岸への入植を拡大する方針を、最近特に口にしている。それでは、マハムード・アッバース議長は、入植地の新たなイスラエル人住民も、引き受けるとでも言うのだろうか。
イスラエルはパレスチナ難民の帰還を、断固認めないなかで、パレスチナ側はイスラエル人の入植者を、受け入れるというのであろうか。アメリカに対する妥協の姿勢は、マハムード・アッバース議長に対する、アメリカの心象をよくし、援助が増えるとでも思っているのだろうか。
パレスチナ革命は何時の間にか、空気(革命という幻想)を売る、商売になってしまったのだろうか。