シリアがアメリカ軍撤退に協力意向

2009年3月26日

 シリアのムアッレム外相が、バグダッドを訪問した折に、シリア政府はアメリカ軍が、イラクから撤退するに当たり、シリア領土の通過を認める、意向であることを、明らかにした。

 これは、イラクのズイバリ外相と行った、共同記者会見の場で、明らかにされたものだが、今後のシリア・アメリカ関係に、好影響を与える可能性がある。」

シリアはアメリカの大統領が、ブッシュ氏からオバマ氏に代わったのを、関係改善の機会ととらえているようだ。

 アメリカ側はオバマ政権に代わって以来、シリアとの関係を改善する意向であり、アメリカから最近、シリアを訪問した代表団は、訪問後、共通の意向があることを、明らかにしている。

 アメリカがシリアとの関係を、改善する最初のステップは、在シリア・アメリカ大使の派遣であろうが、これは案外容易に、実現するのではないかと思われる。それは、オバマ大統領が中東和平に、力を入れていく方針であることから、予測できる。中東和平を推進する上では、シリアの存在を無視することはできないからだ。

 シリアもまた、イスラエルとの緊張関係を緩和させ、国内経済の再建に向かいたい、と考えるだろう。もし、アメリカとの関係も改善されることになれば、イラクの石油・ガスの輸出ルートとして、シリアが再浮上することも、期待できよう。