中東にかかわる重要な短信3本

2009年3月25日

 重要なニュースが流れてきたのでご紹介したい。多分、日本のマスコミでは報道されないと思ったからだ。

 

1:パキスタンは6カ月以内に崩壊

 アメリカの中央司令部のアドバイザーが、パキスタンの現状について、厳しい判断を下した。彼によれば、緊急対応が取られなければ、パキスタンは今後6カ月以内に、崩壊してしまうというのだ。

 確かに、パキスタンの北西部の部族地域では、すでに自治区のような動きをしており、中央政府の影響力が及ばなくなっている。しかも、パキスタンでは政治的対立が激化しており、分裂の様相を呈している。ザルダリ大統領派とシャリフ氏率いるムスリム連盟との対立は、日に日に激しさを増している。

 しかし、これの状況が発生した主たる原因は、アメリカをはじめとする外国の、パキスタン内政への関与が主たる原因ではないのか。つまりパキスタンが崩壊することを望んでいる外国が、複数存在するということだ。

 

2:アメリカのユダヤ人多数派はイランへの攻撃を望んでいる

 アメリカに居住しているユダヤ人の大半が、イランの核兵器開発に強い疑念を抱いており、それが事実であるとすれば、アメリカがイランの核施設を攻撃するべきだ、という世論調査結果が発表された。

 当然のことながら、この世論調査の結果は、アメリカにあるイスラエル支持のロビー団体の活動を、今後一層活発化させることであろう。一部ではオバマ政権の誕生から少しして、オバマ大統領はイスラエルの利益と安全を損なう、というような判断も出てきているということだ。

 そうなると、イスラエルは大きな不安を抱くであろうし、オバマ大統領に対する、あらゆる圧力をかける手段を、講じるのではないか。

 

3:イギリスで核・化学兵器によるテロが起こるという予測

 イギリスの対テロ組織は、イギリスがイスラム・テロリストによって、化学兵器を使った、テロ攻撃が起こる危険性を指摘した。同時に、化学兵器に加え、核兵器によるテロが起こる危険性も、否定できないとしている。

 しかし、実際に核兵器を使ったテロが、イギリスのたとえばロンドンで起こりうるのだろうか、という疑問がわくが、楽観過ぎるのだろうか。化学兵器を使ったテロは、すでに日本で起きており、イギリスでも起こる可能性は、否定できない。

しかし、核兵器となると、相当高度な技術レベルの小型核が、開発される必要があろうし、もし、開発済みのものがあったとしても、それをテロリストが容易に、入手できるとは考えにくいのだが。

 

日本にはマッチ・ポンプという言葉があるが、これらの情報はマッチ・ポンプ的な発想から、生まれているのではないだろうか。必要以上の疑念は、無いものをある状態にしてしまう、危険性があることを、肝に銘じておきたいし、彼らにもそう伝えたいものだ。