トルコ・リラでイラン・ロシア貿易スタートへ

2009年3月16日

 トルコの貿易促進大臣クルサド・トズマン氏は、トルコが近く周辺諸国との貿易を、自国の通貨リラで決済することを発表した。

 トルコはロシアやイランとの間で、第三国通貨を使う、貿易決済の不便さを話し合ってきたが、ここにきて、トルコ・リラをイランとの貿易決済通貨として使うことが、イランとの間で決まったということのようだ。

 これに先立ち、トルコのギュル大統領がイランの首都テヘラン市で開催された、経済協力会議(ECO)の折りに、アハマド・ネジャド大統領やハメネイ師と、話し合ってきた結果によるのであろう。

イラン側はこれに先立ち、イラン商工会議所会頭のムハンマドナハバンデアン氏が、イランはこれまでアラブ首長国連邦のドバイを、欧米製品輸入の中継地としてきたが、トルコを主な中継国とすることを、1月に発表していた。

 このことは、当然のことながらトルコとイランとの、経済通商関係が拡大することを意味していた。

 トルコはイランだけではなく、ロシアとも同様の話し合いを進めているが、この自国通貨による貿易決済の構想は、シリアなどにも拡大していくのではないかと思われる。

 イラクの一部の地域、たとえばクルド地区では、すでにトルコ・リラが、米ドルに代わる貿易決済通貨として、部分的ではあれ、機能し始めているのではないかと思われる。