火曜日3月10日から、10日間に渡ってエジプトのカイロで、ファタハとハマースの話し合いが行われる。もちろん、これはガザの復興に絡んだものだが、その前提として、5つの委員会が設置され、ファタハとハマースが話し合うことになっている。この委員会には、政治部門や治安部門も含まれる。
ファタハとの話し合いに、ハマースは厳しい条件を提示していた。それはマハムード・アッバ-ス議長が、ハマースのイスマイル・ハニヤ氏に代えて、首相に任命したファイヤード氏を、首相の座から降ろすことと、彼が会議に参加しないことだった。
当初、ヒラリー・クリントン国務長官が西岸を訪問した折に、彼女はファイヤード氏が首相職に留まり、復興の責任を担うことを条件としていたようだが、マハムード・アッバース議長はハマースとの妥協のために、ファイヤード氏を首相の座から降ろすことにしたようだ。もちろん、これはファイヤード氏が混乱を避けるために、自分から辞任を申し出た、ということになっている。
そもそも、正当な選挙で民主的に選出されたハニヤ首相を無視し、ガザでの戦闘があったことを理由に、ファイヤード氏を首相に任命していたこと自体が違法なのだが、マハムード・アッバース議長は自己の利益のために、そのことを決めていたのだ。
今回、ファタハとハマースが話し合う中には、今後の新政府の構成についても、触れられるようだが、閣僚ポストの分配については、ハマースが10閣僚ポスト、ファタハが8閣僚ポスト、その他が7閣僚ポストという話が出ている。
こうしたマハムード・アッバース議長の、大幅ともいえるハマースに対する妥協は、何のことは無い、一日も早くガザの復興資金を、手に入れたいということからであろう。当然、そうして手に入れた援助金が、どう使われるのかは、想像が付こうというものだ。