2月22日日曜日、エジプトの首都カイロの、外人観光客が集まるお土産店街、ハンハリーリ地区で爆弾が爆発し、4人が死亡し、20人以上が重傷を負うという、事件が起こった。
最初に死亡したのは、フランウ人女性観光客だったようだ。エジプトの2月は気候が穏やかであり、最高の観光シーズンだが、このテロ事件でエジプトの観光業は、大きなダメージを被ることが予測される。
このハンハリーリ地区では、2005年の4月にも同様の爆弾テロが起こり、ハンガリーの観光客カップルが、重傷を負っている。それ以外にも、黄海のダハブでは2006年に、2005年にはシナイ半島のシャルム・エルシェイクで、88人が犠牲になっている。
今回のテロがなぜ起きたのかについては、今の段階では知る由もないが、エジプトにとって不都合な、幾つかのことが重なって起きている。カイロで開催されている貿易フェアーでは、コンピューターの機能マヒで、大混乱が起こっている。
ガザの戦争が影響しているのであろうか、イスラエルとエジプトとの間の、人的交流が80パーセントに、ダウンしたという報告もあった。そしてエジプトの元外相であり、現在アラブ連盟の事務総長であるアムル・ム―サ氏は、ネタニヤフ政権ができたのでは中東和平は進めようがないと語っているし、ガザ戦争の戦争犯罪調査を行うと言い出してもいる。
エジプトはガザの封鎖に、実質的に協力し、結果的に多くの犠牲者を出したと、アラブ諸国の大衆から非難されていたなかで、今回前向きな動きを始めた、矢先の出来事だった。
全く関連性がないかもしれないが、どこかでこれらの出来事は、関連しているのではないかと、疑いたくなるのは私だけであろうか。そうであってほしくないものだ。