PKKの内輪もめ死者17人

2009年2月23日

 トルコから分離して、トルコ南東部にクルドの独立国家を建設する、と立ち上がったのは、アブドッラー・オジャラン氏だった。しかし、彼がケニヤで逮捕され、現在では獄中の身となっている。(一説によれば、アブドッラー・オジャラン氏はクルド人ではなく、アルメニア人だということだ)

 PKK 組織のリーダーが投獄されてから、だいぶ時間が経過した結果,PKK内部で分裂が起こり、対立が生まれて来ているようだ。シリア側からトルコに抵抗してきた フェフマン・フセイン氏をリーダーとするグループと、ムラット・カライラン氏をリーダーとする、トルコ東部北イラクを、拠点とするグループだ。

 今回の武力衝突事件は、ムラット・カライラン氏のグループが、フェフマン・フセイン氏のグループのメンバーを、取り押さえたことに、起因しているとのことだ。

 結果的に、17人のゲリラが死亡したが、内訳はフェフマン・フセインのグループのメンバーが14人、ムラット・カライランのグループのメンバーが、4人犠牲になったということだ。

 こうしたことが起こってくるということは、PKKの立場が苦しくなってきているためであろう。トルコ軍の攻勢に加え、イラクのクルド自治政府が、全く協力的でなくなったばかりか、最近では、敵対的にさえもなってきているからだ。

 トルコ政府にとっては、今回起こったPKK内部の分裂と対立、そして武力衝突は大いに歓迎するところであろうか。