12月31日に中東TODAYで触れた、ジハード宣言を出したサウジアラビアの、シェイク・カルニが逮捕された、という情報が今朝届いた。
彼は、イスラエル人がパレスチナ人を殺して血を流しているのだから、同じようにイスラエル人の血も流せ、というジハードを呼びかける、ファトワ(宗教裁定)を出していた。
この彼の発言は、イスラム系のインターネット上で世界中二広がり、各国で議論が行われていたようだ。つまり、それだけ大きな反響を生んだということだ。
しかし、今朝届いた情報によれば、アルラサドという新聞がシェイク・カルニの逮捕を伝えている。アルラサド紙によれば、彼はサウジアラビアの南部で逮捕され、リヤドに連行されたということだ。
シェイク・カルニの発言(ファトワ)は、親米のサウジアラビア政府にとって、きわめて危険で、不都合なものであったと思われる。しかし、シェイク・カルニの逮捕は、かえって火に油を注ぐ結果になるのではないか。
この情報が流れた結果、イスラム世界中で、シェイク・カルニに続く宗教学者が登場し、イスラエルに対するジハードの判断が拡大し、ファトワが出されて行くのではないかと懸念される。